「9月入学」・「受験料一律5000円」と規程改正

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Date:2013.07.17

法科大学院初の「9月入学(秋入学)」 ―
本法科大学院が改革のひとつとして導入したものです。
本法科大学院では、本年の第1期入学試験に合格すると、さっそく本年の9月には入学できます。
秋入学・後期入学などとも表現される「9月入学」は、秋・後期に「入学時期を遅らせる」のが一般的ですが、そのため、制度的に確立している「4月入学」のもとでは、秋・後期までの間の「ギャップターム」をいかに有効に活用できるようにするかが重要なポイントのひとつとなっています。

本法科大学院では、入学時期を秋・後期まで「遅らせる」のではなく、年度を半期分「早めて」、このギャップタームを「後ろ」にもっていくことにしました。
早期に学習を開始し、早期に修了できるようにしたのは、3月に修了して5月に司法試験を受験するまでの「準備期間が少ない」こと、そのために新修了生が「受け控え」てしまうこと、に配慮したからです。

また、本法科大学院は、入学検討者の受験負担のうち―
まず、体力的負担を軽くするために、これまで第1次試験と第2次試験に分かれ、それぞれ別の日におこなわれていた入学試験を、1日で完了させることにしました(それに伴い、試験科目を見直しし、第1期入試では、面接試験をなくしました。未修者コースでは、小論文試験について「全国統一適性試験第4部写しの提出」も選択でき、来校しなくても受験できるようにしました)。
つぎに、経済的負担を軽くするために、受験料(入学検定料)を一律5000円にいたしました。それまで第1次試験・第2次試験を合わせて35000円だったものを1/7の額にまで減らしたのです。

さて、この法科大学院初の9月入学、そして受験料一律5000円、学則改正が必要になりますし、それは文部科学省届出事項でもありますが、それぞれ、学則の文言上はどこの部分にあたると思いますか?

規程の文言上の変更じたいはとてもシンプルです。が、形式的には文言のわずかな変更でも、実質的には大きな制度改革になります。法曹を目指されている方は、こうしたことにも関心をもってみてください。 また、じつにシンプルに見える改革でも、それには多くの教学組織・事務組織に関わり合いを持っています。裏返していえば、全学の各組織が「架橋」されていなければ、改革は実現できないのです。法科大学院教育における理論と実務の架橋もまたしかりかもしれません。
本年の改善策の導入が、入学検討者のために役立っている、ひいては法科大学院における法曹養成のために役立っているとすれば、それは駒澤大学全学の「架橋」のうえに成り立っているといえますし、その証(あかし)でもあります。(T)

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