学部・大学院Academics

グローバル・メディア研究科 グローバル・メディア専攻

概要と特色

2022 年度より、学際的な研究プロジェクトを完遂するのに必要な独創的なカリキュラムとして、「プロジェクト指導制」を開始しました。

本研究科では、グローバルに発展するメディアの最新動向に関する幅広い知識と実践的な語学力を有する専門的な人材の育成を目指しています。修士課程の開講科目は、メディアに関わる幅広い分野を網羅する講義科目と、指導教員と副指導教員の専門分野を横断的に履修できる演習科目が用意されています。講義科目には、各専門分野に関する科目だけでなく、「リサーチイングリッシュ」、「リサーチジャパニーズ」などでライティングやプレゼンテーションに必要な語学力を磨くための授業も用意されています。演習科目では、複数の指導教員から自身の研究分野に関するアプローチについて指導を受けることができ、専門性の高い研究にも、学際性の高い研究にも対応できるようになっています。様々な専門分野の指導教員のもと、例えば、ビックデータ解析やテキストマイニング等を用いた社会・経営研究、AIが文化や政治経済へ与える影響など、文理融合分野での研究も可能です。

博士後期課程でも、理論と実践両面の能力を涵養するためのカリキュラムを編成しており、修士課程からのプロジェクトを伸展させることもできます。様々な専門分野の教員から得られる指導は、新たな研究テーマの創出や論文執筆に必ずや役に立つものであるでしょう。 

修士課程・博士後期課程ともに、社会人の入学者も増えており、仕事と研究の両立ができるよう、夜間・土曜日にも授業を開講しています。

設備の面では、共同作業用のワークショップルーム、コンテンツスタジオなどを設けています。

人材養成目的

修士課程

学際的なアプローチで、幅広くメディアとコンテンツの本質を理解し、グローバル社会に貢献できる「学際的な能力」を備えた人材の養成を目指します。具体的には、以下の3分野に応じた人材の育成を目指します。

  1. 経営・産業動向などを分析し、メディアの利活用に関し専門的な視点から提案できる人材
  2. メディアとコミュニケーションの社会的・文化的な影響に関する専門的な知識を有する人材
  3. メディア分野の新しいサービスに関する専門的な知識を有する人材

博士後期課程

学際的な専門知識の上に立った高度な専門的研究・開発能力を有する職業人の育成を目指します。具体的には、以下のような人材の養成を目指します。

  1. 社会的・文化的影響と情報技術の動向を理解した上で、経営・産業動向などを分析し、メディアの利活用に関して、グローバルな視点にも立って提案できる人材
  2. 企業・団体におけるICTの利活用状況と情報技術の動向を理解した上で、グローバルな視点にも立ってメディアとコミュニケーションの社会的・文化的な影響を分析する能力を有する人材
  3. 経営・産業動向と各種サービスの社会的・文化的影響を理解し、グローバルな視点にも立って、メディア分野の新しいサービスを開発する能力を有する人材

入学者受入方針

修士課程

  1. メディアとコンテンツに関する基本的な知識を有すること
  2. 今日の世界のビジネス、文化、社会等の動きを理解するために必要な基礎的な社会科学の知識を有すること
  3. 国内外の情報に接して理解するために必要な語学力を有すること
  4. 学際的で先端的な学術分野に挑み、かつ、国内外で主体的に活動する強い意欲を有すること

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博士後期課程

  1. メディアとコンテンツに関する基本的な知識を有すること
  2. 今日の世界のビジネス、文化、社会等の動きを理解するために必要な基礎的な社会科学の知識を有すること。
  3. 国内外の情報に接して理解するために必要な語学力を有すること
  4. 学際的で先端的な学術分野に挑み、かつ、国内外で主体的に活動する強い意欲を有すること

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指導教員一覧【2025年度入学試験(2月)】

グローバル・メディア専攻 指導教員一覧

年2回(6月・11月)開催される大学院進学相談会にて、グローバル・メディア研究科の教員、現役の大学院生と個別相談ができます。
事前予約不要、入退場自由ですので、お気軽にご参加ください。

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担当教員の紹介

グローバル・メディア専攻 教員紹介

修了後の主な進路

修士課程

テクバン/グローバルパートナー/日本アイ・ビー・エム/サマンサタバサジャパンリミテッド/netwisdom/Mulan国際交流機構/パソナ中国/UIT/エビソル/サクラインターナショナル/マーキュリー/任天堂/外国企業

博士後期課程

NTTドコモ/ビットキー/似鳥(上海)家居有限公司

近年の修士論文・博士論文題目(抜粋)

修士論文

・キャラクタ性変更による発話表現の拡張:音声合成技術を活かした対話支援
・実空間の UX 向上を目的とした位置情報サービスに関する研究
・現代中国における都市観光PR ―映像作品『成都出張注意マニュアル』(2020年)を手がかりに

博士論文

・「香格里拉」・さまよえる「理想郷」 ―中国における「シャングリラ」・イメージと香格里拉県の観光化―
・公益ジャーナリズムと民主主義の持続可能性に関する考察 ―プラットフォームと情報戦に脅かされる公共圏―

修了生からのメッセージ

 リスキリングやリカレント、学び直しの掛け声がメディアを賑わせています。資格取得や職能強化もいいのですが、社会経験に裏打ちされた研究こそ、社会人の特権ではないでしょうか。私は全国紙の新聞記者でしたが、イギリスの大学院に留学してメディア経営の研究を始め、帰国しても続けたくなりました。学際的なメディア研究ができる環境を国内で探し、見つけたのが駒澤大学でした。
 メディア企業の多種多様な職場で働く皆さん。その現場経験で培った問題意識を研究に昇華させ、生きた証を論文に残しませんか。課題の本質に迫る国内外の研究や理論の豊潤な世界に踏み出してみませんか。働きながらマイペースで大丈夫。私自身、休学と再入学を経て、修了まで8年を費やしました。それでも受け止めてくれた先生方がいる駒澤に来てよかった。自信を持って言えます。

岡本 洋太郎
グローバル・メディア専攻 博士後期課程 2024年3月修了
指導教員:川崎 賢一 教授

 博士後期課程修了後、ソフトウェアエンジニアとして働いたのち、現在は大学の教員としてアカデミックの世界に戻ってきました。学部時代に情報系の授業を履修したことをきっかけにプログラミングに興味を持ち、大学院へ進学し情報論分野を専門として研究しました。グローバル・メディア研究科では、専攻する分野以外の学問についても横断的に選択できます。幅広い専門知識を学ぶことができ、そこで「研究」という活動自体の面白さを知りました。IT企業への就職を経て現在は大学で研究教育に携わっており、大学院で身につけたことが直接今のキャリアにつながっています。進路を抜きにしても、学問そのものを純粋に楽しむことができるのも大学院進学の醍醐味だと思います。ぜひ、アカデミックの世界に足を踏み入れてみてください。

本多 賢
グローバル・メディア専攻 博士後期課程 2020年3月修了
指導教員:吉田 尚史 教授

グローバル・メディア研究科主催講演会

本研究科では、学際的な共同研究、研究交流をグローバルに促進するために、各種講演会を開催しています。本研究科の多様な研究活動を体験する場として広く一般に公開しております。みなさまのご参加をお待ちしています。

開催記録(敬称略、順不同)

2024年度

最上敏樹『国際法以後』出版記念講演会(2024年6月22日)
共催:最上敏樹『国際法以後』出版記念講演会実行委員会、科研費基盤研究(A)「グローバル立憲主義に基づくグローバル秩序構想の探求と制度論の構築」研究会
・講演 最上敏樹(バーゼル大学客員教授、国際基督教大学名誉教授、早稲田大学名誉教授)
・コメンテーター 小坂田裕子(中央大学)、小栗寛史(岡山大学)、葛谷彩(明治学院大学)

2023年度

世界政治研究会30周年記念講演会(2023年12月10日)
・講演 石田憲(千葉大学)
・コメンテーター 市川ひろみ(京都女子大学)、鳥潟優子(同志社大学)、板橋拓己(東京大学)、三牧聖子(同志社大学)

地政治(Geo-politics)から見たロシアのウクライナ戦争(2023年5月15日)
・講演 岩下明裕(北海道大学教授)


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