「澤木興道師坐禅像」「蟠龍」
左:澤木興道老師坐禅像 右:蟠龍 / 製作者:金保正智 /
製作年代:昭和14(1939) / 当館蔵
【法量】澤木興道老師坐禅像 高95.0cm / 幅76.0cm
【法量】右:蟠龍 高112.0cm / 幅70.0cm
「澤木興道(さわきこうどう)老師坐像」「蟠龍(ばんりゅう)」からは只管打坐(しかんたざ)の坐相(坐禅の姿勢)がうかがえる。
「坐禅は龍の蟠(わだかま)るがごとく、颯爽たる姿勢と凛々たる気迫がこもっていなければならない。借り物の猫のようにふにゃっとした坐禅、気の抜けたビールのような坐禅は何年やっても無駄だ。」という澤木興道の言葉を実践しており、迫力に満ちている。
作品モデル
澤木興道老師
澤木興道(1880~1965)は一生涯、行雲流水の生活を貫き、「宿無し興道」と呼ばれた。今日の曹洞宗の普及に務めたとして、近年再評価されている。
蟠龍
モデルは、澤木興道に師事した弟子丸泰仙(でしまる たいせん、1914~1982)とされる。弟子丸泰仙は、実業界に活躍しながらも修行を続け、ヨーロッパ全域での禅の普及に貢献した。
作者解説
金保正智(かねやす まさち、1908~1958)
島根県江津市出身。
22才で立志上京し、長谷川栄作の門下となる。
昭和14(1939)年以来、「澤木興道老師像」「蟠龍」等文展に連続で入選した。
澤木興道との知遇を得、一字を与えられ「坦道(たんどう)」と号するようになった。
靖国神社遊就館にも同氏の作品がある。
写真提供:江津市教育委員会
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