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りんごかもしれない(ヨシタケ シンスケ作)

眼横鼻直(教員おすすめ図書)
Date:2021.03.01

書名 「りんごかもしれない」
編者 ヨシタケ シンスケ
出版者 ブロンズ新社
出版年 2013年4月
請求番号 726/202
Kompass書誌情報

どの本を紹介しようかと迷ったのですが、コロナ渦を踏まえ、敢えて絵本を紹介します。

今年度、私が担当する講義で、政治学科の卒業生に、自身の仕事や働き方に関してお話し頂く機会がありました。質疑応答の時に、学生から「コロナ禍での充実した過ごし方についていろいろとアドバイスを頂きたいです、例えばお薦めの本があれば教えてください」との質問がありました。その回答として紹介された本です。

卒業生は「絵本ですのでストレスなく読めると思うので、機会があれば手に取ってみていただきたいのですが、当たり前のことが当たり前でなくなっている現在には、この本に書いてあるように、自分の思い込みや既成概念を無くしてくれます。そして、ユーモアある発想で、皆さんがいろんな可能性を考えて、今何ができるか前向きに取り組んでほしいと思います。」とのメッセージを添えて、この本を紹介してくれました。

「まさか、絵本?」と私は最初に思ったのですが、購入し、斜め読みしてみました。5分ほどで読めました。

なるほど、①学生の皆さんはオンライン続きで目が疲れているでしょうから気楽に読める、②柔軟な発想の面白さや重要さに気づかせてくれる、③そして自身の可能性を広げてくれるという観点から、本当にお薦めの絵本だと気づきました。しかも、この絵本が駒澤大学の図書館に所蔵されていたのも驚きでした。また、食事や洋服や音楽などと同じように、本も、その時の自分の置かれた状況や気分などによって、いろいろと選んで楽しむことによって自分の人生を豊かにしてくれる存在なのかなと思いました。

法学部 教授 田丸 大

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