新年度にあたって

Date:2022.04.07

 満開の桜の中、駒澤大学法科大学院は今年も21名の優秀な新入生を迎えました。 

 本学法科大学院は、法曹実務における高度で、専門的かつ実践的な職業能力を有する人材の養成を目的として、2004(平成 16)年 4 月に開設され、「人に寄り添い、社会と繋がる法曹=駒澤法曹」を育てることを教育の理念として参りました。

 本学法科大学院は、法科大学院制度への逆風にさらされ、厳しい状況に置かれながらも、法科大学院の目的である「理論と実務の架橋」を実現すべく、提携する第一東京弁護士会のご協力もいただきながら、少人数教育のもとで一人ひとりの学生へのきめ細やかなご指導を心がけて参りました。2014(平成26)年度からは、各種奨学金を充実し、9月入学制度及び半期セメスター制度を導入し、入学試験制度の改善を行い、2018(平成30)年度からは、必修科目を見直し、司法試験合格者の増大に向けてさらに磨きをかけました。このように、これまで教育環境・内容のさらなる改善を目指して参りましたが、本学理事会の決定を受け、2023(令和 5)年度以降の入学に関する学生募集停止を公表することとなりました。

 今年度入学者選抜のための入学試験における志願者数はここ10年で最高に達し、2021(令和3)年度実施の司法試験では、短答式試験の合格率は過去最高となりました。また、2021年度に行われた日弁連法務研究財団における認証評価においても、本学法科大学院の教育支援体制について「チーム駒澤」として評価をいただき、適合の評価を頂くことが出来ました。このようなタイミングでの学生募集停止は、大変残念ではありますが、学生募集停止後も、本学法科大学院は現在の教育の質を維持し、さらに向上させるため最大限努めて参る所存です。これまでに本学法科大学院を支援して下さった全ての方々に、これまでの御尽力に対して改めて感謝の意を表明させて頂くとともに、今後ともご支援、ご協力のほどお願い申し上げます。

         駒澤大学大学院法曹養成研究科

                          研究科長 青野博之