学長メッセージ ~ 「令和元年度卒業式式典中止」および「令和2年度入学式中止」について

Date:2020.03.18

既にご存知の通り、新型コロナウィルス(COVID-19)は世界各地に拡大し、世界保健機関(WHO)によって、まだ制御可能ではあるが「パンデミック」の状態になったと発表されました。また、日本においても、首相の緊急事態宣言を可能にする法改正が行われるなどして、クラスター感染を防止するために、随時変化に応じて、最大限の努力がなされているところです。

本学においても、学生、教職員及び大学関係者等の感染を防止し、健康・安全・安心の確保を図るために、危機管理委員会を開催し、様々な対応を継続検討しているところです。その決断として、この度、3月23日(月)・24日(火)に予定しておりました「令和元年度卒業式式典の中止」と「令和2年度入学式の中止」を決定いたしました。

駒澤大学は、多数の学生が集まり学修し研究する大切な場であります。その意味で、卒業生の皆さまにとっての「卒業式式典」、新入生の皆さまにとっての「入学式挙行」は、人生の重要な節目となる大学主催の行事であります。これを中止せざるを得ないということは、卒業生・新入生の皆さま、そしてご両親をはじめとする関係各位にとって、誠に残念なことであると拝察いたします。学生の皆さま及び関係各位等に対して心より申し訳なく思っております。

今般の新型コロナウィルス(COVID-19)感染症の世界的拡大は、人類にとって大きな脅威になりかねない事態であると考え、一方で、教育機関としての使命を十分に認識した上で、検討を続けて参りました。国家機関や社会で確認発信される様々な情報を冷静に分析判断しつつ、学生の皆さまにとって重要な儀式となる式典に関して、多数者が一堂に会すること、長時間に及び密室状況になること、個人的防御であるマスクや手洗いアルコール消毒さらには濃厚接触防止等について十分な対応ができないことなどを踏まえ、先の決定に至りました。

これとともに、大学の年度末及び年度初めの行事予定や計画また様々な手続き等についても、状況を冷静に見つつ、検討や対処をつづけております。各担当関連部署で、予定・計画・手続き等の重要性と代替手段の可能性等を鋭意模索し、可能なものから実施しているところです。また、日本に居住している学生の皆さまのみならず、現在外国に居られる学生・留学生・教職員等の皆さまの健康・安全・安心を、大学としてどのように確保するかという点にも配慮して、大学に関わるあらゆる面について、大学で決定した事項につき大学ホームページ等を通じて、広く伝達しております。

本学としては、学生の健康・安全・安心を確保するための最大限の組織的努力を継続したいと思いますが、学生の皆さまも、個人や家庭でできる感染予防の方法を励行してくださることを願っております。また、教員からは、学生の皆さまの住環境で健康・安全が確保できるのであれば、学生としての本分である勉強を、大学として少しでも指導応援していきたいという提案等も上がっており、現在その実現方法を考えているところです。

学生の皆さま・関係者の皆さまには、大学からの情報に関しては、タイミングが非常に重要になると思います。可及的速やかで正確な情報を伝達していきたいと思いますが、新型コロナウィルスという未知の見えない敵ですので、予期に反して顕現する状況については、自己防衛を図りつつ、大学とのつながりを確保していただければと思います。

健康で安全・安心に授業が始まる日、皆さまにお目にかかれることを切に祈っております。

2020年3月18日
学長 長谷部 八朗