秋季リーグ戦 春季王者日大に大逆転勝利!
2023年秋季・関東学生卓球リーグ戦が9月1日から2日にかけて代々木第2体育館で行われた。結果、インタビューは以下の通り。
戦評
第一試合 対専大戦
秋季リーグ第1戦目 対専修大 | |||
---|---|---|---|
駒大 | ●0-4○ | 専大 | |
【1】 | 加藤 渉 | ●0-3○ | 後藤 世羽 |
【2】 | 白山 遼 | ●2-3○ | 阿部 悠人 |
【3】 | 管 琉乃介 | ●0-3○ | 宮本 大輝 |
【4】 | 清野 晃大・加藤 渉 | ●2-3○ | 阿部 悠人・野田 颯太 |
9月1日に行われた第1試合の相手は専大。シングルスには、加藤渉(経2)、白山遼(経3)、管琉乃介(経1)、ダブルスには、清野晃大(経4)・加藤ペアが出場した。1番手の加藤は序盤からリードを奪われ、流れをつかむことが出来ずストレートで敗れた。2番手の白山は接戦を繰り広げるもあと一歩及ばず敗北。3番手の管は第1セットからデュースの激戦となるも相手に取られる。そのまま2セット連取され、ストレート負けとなった。後がない駒大。清野・加藤ペアは、セットを取り合うシーソーゲームとなったが、相手の強打に苦しみ3-2で惜敗。専大に0-4で負け、苦しい開幕戦となった。
第二試合 対日大戦
秋季リーグ第2戦目 対日本大 | |||
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駒大 | ○4-3● | 日大 | |
【1】 | 清野 晃大 | ○3-2● | 加山 裕 |
【2】 | 白山 遼 | ○3-1● | 前原 椿樹 |
【3】 | 管 琉乃介 | ●1-3○ | 小林 広夢 |
【4】 | 清野 晃大・加藤 渉 | ●2-3○ | 小林 広夢・伊藤 礼博 |
【5】 | 木村 飛翔 | ○3-2● | 伊藤 礼博 |
【6】 | 相楽 将 | ●1-3○ | 辻井 聡一 |
【7】 | 加藤 渉 | ○3-2● | 手塚 大輝 |
翌2日に行われた第2試合の相手は、今春1部リーグで優勝を果たした強豪、日大。1番手には清野が出場。相手の加山は今春リーグ戦1部で全勝しており、殊勲賞・個人選手賞を受賞した実力者だ。清野は第1セットを落とすも、積極的な攻撃で流れをつかみ2、3セットを連取する。相手の猛攻に苦しむ場面も見せたが、全国トップレベル選手である加山に引けを取らず、この試合に勝利。好調のスタートを切る。
続く2番手には白山が出場。激しい攻防の末、白山が18-16で第1セットを取るが、相手の強打に苦しみ第2セットを落とす。気持ちを切り替えた白山は、攻撃を織り交ぜたカットで相手を苦しめる。流れをつかむとそのままリードを保持し、3-1で勝利を収める。
3番手はルーキー管が出場。デュースに持ち込むが第1、2セットを連取されると、最後まで自分のプレーを取り戻すことが出来ずセットカウント1-3で敗れる。
ダブルスに出場した清野・加藤ペアは、序盤から攻めのプレーで第1セットを取るも相手にリードを許し、2・3セットを連取され、セットカウント2-3で惜敗した。続く相楽将(営3)も互いに譲らぬ熱戦を繰り広げるもののセットカウント1-3で敗れる。
6番手には木村飛翔(商3)が出場。ラケットを持ち替え返球するファインプレーを魅せるも2セット連取され、後がなくなる。相手にマッチポイントまで追い込まれるも、落ち着いたプレーで着実にポイントを重ね、2セットを奪い返す。最終セットに持ち込んだ木村は、声援に後押しされ、セットカウント3-2で勝利。勝敗は3-3となり、最終試合に出場する加藤へ望みを託した。
加藤は序盤でセットカウント0-2へ追い込まれ、1セットも落とすことが許されない厳しい状況となる。13-13の局面で強打を決めると、15-13で第3セットを奪い返す。勢いを取り戻した加藤は、第4セットも11-4で取りきる。
勝負の第5セット。加藤は序盤からリードするが、相手も意地を見せ、再びデュースへともつれ込む展開に。先にマッチポイントを握られるが、最後の力を出し切るような、強烈なフォアハンドを繰り出す。9-10から2ポイントを連取して相手を圧倒し12-10で勝利を収めた。絶体絶命の0-2からの大逆転勝利に会場全体を沸かせた加藤は、試合後涙を流し喜ぶ姿を見せた。
前回王者の日大を破り、実に4時間に及ぶフルゲームの激闘を制した駒大。1部復帰後初のリーグ戦となる今大会は、4年生にとって最後の大会となる。12日から始まる後半戦にも期待が高まる。
インタビュー
◆長﨑隆志監督
――今大会の目標
「具体的な順位目標は設定していないが、一戦一戦、悔いのない戦いをしたい。具体的には伸び伸びとプレーしてこの舞台で卓球を楽しんで欲しいと思っている。また、皆には卓球に関する全ての活動を通じて青春をして欲しいと願っている」
――専修大学戦を振り返って
「初戦の入り方の難しさを改めて感じ、前半に配置した選手へのメンタルケアをもっと念入りにしておくことが必要だったと感じている。大事な初戦で良いムードを作れず、選手に申し訳なかった」
――日本大学戦を振り返って
「ここ数年で最も熱く、チーム一丸となって勝利の女神を手繰り寄せた試合だと思う。清野に関しては大学入学以降で最高のパフォーマンスだった。彼の日々の努力と卓球センスが存分に出た一戦だった。また、出た選手が自分の仕事をしっかりできたことも勝因に繋がったと思う。団体戦は勝ち試合より負け試合、つまり死に方がとても重要で、例えば管の試合はダブルスに繋がる負け方だったのではないか。木村や加藤はプレッシャーのかかる場面で苦しい試合だったが、マネージャーを含むチームの大応援団のお陰で勝利できたと思う。こういったところに団体戦の醍醐味があると感じたし、大学でもこんな青春をみんなで共有できると改めて感じることができて心の底から嬉しかった(個人的には涙が出るほど嬉しかった)」
――リーグ後半戦に向けての意気込み
「専修に負けたとか、日大に勝ったとかは一旦忘れて、後半戦初戦から伸び伸びとプレーできるよう各自で必要なことを確認して臨みたい。また、どの試合も接戦になるはずなので、最後はメンタル勝負。今の駒大の選手であればできる。必ずできると信じている。皆が自分自身やチームメイトを信じて欲しい。全員でアオハルしたい」
◆尾中翔英(営4) 主将
――今大会の目標
「最後のリーグ戦となるのでみんなを支え、そして安心してもらえる存在になりたい」
――専修大学戦を振り返って
「初戦ということもあり、みんな気負ってしまったことが敗因かなと思う。また、ベンチの駒澤らしさが欠けてしまっていてサポート不足だった」
――日本大学戦を振り返って
「前回も日大戦は勝利していて、オーダー的にも選手の調子的にも粘ればチャンスはやってくるとミーティングでも伝えていて粘ってチャンスを掴み取った試合だと思う。日大エースに清野が勝ち、いいスタートを切れて木村、白山もきっちりと勝ち、ラストで加藤がやっと一皮向けてくれて駒澤の成長にも繋がり自信にもなった」
――リーグ後半戦に向けての意気込み
「このチームで挑める最後の団体戦なので後悔なく笑顔で終われるようにチーム支えたい。そして駒澤の良さを最大限に引き出してチームに貢献したいと思う」
◆清野晃大(経4)
――日本大学戦を振り返って
「1番で起用してもらい、オーダー交換をした時は、相手のエースと当たり正直な事を言うと、勝てないと思っていました。負けてもいいからチームを盛り上げようと思った。自分自身、今回のリーグ戦は調子が良く自信を持ってプレー出来たことが勝因だと思う。ダブルスの相手は、昨年度の全日学準優勝ペアだった。専修大学と同じでこの試合もフルセットで負けてしまい、最後はデュースで負けたのでとても悔しかった。パートナーの加藤は、トリッキーなプレーをするなど、相手のプレーを予測する能力が高くて組んでいてとても楽しい。試合では勝つ事が出来なかったが、自分たちの力を出せば上位の選手とも戦えるという事がわかった。また、7番でダブルスパートナーの加藤が0-2から大逆転勝利をしてくれてこの1勝が普通の1勝ではなく、特別な1勝に感じた。もちろん仲間の勝利は物凄く嬉しいが、この1勝は特別だった」
――リーグ後半戦に向けての意気込み
「前半戦と同様、厳しい戦いが続くが、自分たちの力を出し切ってチーム駒澤らしく一戦一戦全力で戦いたいと思う」
◆白山遼(経3)
――日本大学戦を振り返って
「自分がしっかりと1点取らないと絶対にチームは負けてしまうとオーダー交換時点で思っていた。1番の清野さんが勝ってくれて、チームに良い流れが来た。自分はその流れを崩さないように試合するだけだと思い、試合に向かった。内容としては良いとは言えないが、しっかりそこで1点取れた事はチームとしても大きかった。上の応援や、ベンチの応援もよく聞こえた。ポジティブな声かけをしてくれたお陰で勝ち切れた。そして、後半の木村、加藤と0-2からの大逆転。ここに関してもベンチメンバーや観客席の声援が良かったと思う。常にポジティブな発言をし、選手に問いかける。そして名前をしっかりいいながら加藤いいよ。いいよ。できるよ。というのができた。後半戦も続けていきたい」
――リーグ後半戦に向けての意気込み
「ここからかなりきつい連戦が始まる。まずは自分の体調をしっかり整えていきたい。自分では大丈夫だと思っていても身体は正直なもので症状として現れる。そうなる前にしっかり対処していきたい。駒澤は守るべきものなどないのでとにかく格上チームに向かって行くだけだと思う。そして、駒澤らしく明るく、楽しみながらやっていきたい。そして、このメンバーで戦える最後の試合なので思い切り力を発揮していきたい。そして舞い上がって上の上を目指したい」
◆相楽将(営3)
――日本大学戦を振り返って
「私自身2対2で回ったのですが、個人戦とはとても緊張してしまい結果としては良くなかったものの、チームに助けられて日大に勝つ事ができたので、次は自分が勝ってチームに貢献できたらと思う」
――リーグ後半戦に向けての意気込み
「リーグ戦を振り返って、自身のプレーが緊張してしまっていたと感じる。後半戦は向かっていく気持ちを忘れず、常にポジティブな気持ちでプレーしたいと思う」
◆加藤渉(経2)
――日本大学戦を振り返って
「4番目のダブルスに出場して相手は去年の全国大会ダブルス2位のペアで試合前は少し厳しいかなと思っていたが、自分達が攻めることができ、競ることができた。最終ゲームの終盤で勝っている場面があったが勝ちを意識してしまい、ミスが多くなり負けてしまった。次は7番ラストで出場した。去年の秋リーグの時も7番で出させていただいて、先輩たちが厳しい試合を勝ってくれて私まで回してくれた。しかし、緊張で全く自分のプレーが出せず0-3で負けてしまった。今回の日大戦も同じような流れで回ってきた。1.2ゲーム目は緊張で本当に何もできず取られてしまい、去年と同じ過ちを繰り返してしまうのかと頭をよぎった。3ゲーム目も相手にマッチポイントを握られたが、周りに駒澤を、応援している方がいた。ベンチのみんなやマネージャー、OBの方が応援しているのにここで終わってはいけないと思い、得意なサーブからの展開で逆転し、そのゲームを取ると4ゲーム目も流れ良く取れて5ゲーム目に入った。前半私がリードしていたが、後半相手も追い上げてきて、後は自分との勝負だと思った。最後は思い切ったプレーで勝つことができた。自分自身これが1部での初勝利となった。勝った後は自然と涙が溢れた。試合で勝って涙することは卓球を10年以上やっているが初めて。この試合は私の中で一生の思い出となると思う」
――リーグ後半戦に向けての意気込み
「後半戦まで少し時間があるので良くなかった部分の練習や、相手を研究するなど後半戦出る試合は絶対に勝ってチームの目標である4位以上を達成したいと思う」
◆管琉乃介(経1)
――日本大学戦を振り返って
「日本大学戦では、3番でTリーガーの小林選手と試合をして、自分のベストは出せたと思う。しかし、競り合いの場面で相手はなかなかミスをしてくれなく自分が焦ってしまったところがあった。自分も競り合いの場面でのメンタル面や技術面の向上が必要であると思った。また、試合中での戦術の立て直しができるようにしていきたい。春リーグ優勝チームに勝てたことはチームとしてもとても自信になる試合だったと思う」
――リーグ後半戦に向けての意気込み
「後半戦は試合数が多くなってくるので集中力を高めてプレーしていきたい。チーム全体でもう一度意識を高め、粘り強く一つでも多く勝ち星をあげられるように頑張っていきたい。また、個人としては前半戦で勝ち星をあげられていないのでどの場面で出場しても必ず勝つという強い気持ちを持ってプレーしていきたい」