TSMCが塗り替える世界の先端産業地図 ~九州産業大学名誉教授 朝元 照雄氏が講義~

2024年にTSMCの熊本工場がオープンしました。日本政府からの補助金が1兆円を超えたことでも注目されています。 2024年6月11日の「現代マネジメントⅠ」では、九州産業大学名誉教授の朝元照雄氏をオンラインで招聘し、講義をしていただきました。

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日本の半導体自給率が低下していることから、日本政府はTSMCの誘致や次世代先端半導体技術の確立、光電融合技術の推進でこの課題に取り組んでいます。

TSMCの成長のきっかけは、半導体の製造に特化したファウンドリーという業態です。朝元氏は、液浸リソグラフィ技術や生成AIへの期待の高まりとともにTSMCのこれまでの経緯と展望についてお話しされました。

かつて世界の半導体企業トップ10には複数の日本企業が名を連ねていましたが、今では見られません。NVIDIAなどの新興企業が台頭しています。

「日本の半導体産業が今後復活する可能性はあるのでしょうか」という質問に対し、朝元氏は「現在の政策の展開次第で、日本でも半導体の生産が増えていくでしょう」と回答されました。

講義を聞いた学生からは、「日本は先端技術産業の最前線にいると思っていたが、現在のシェアが1割を切っていることに驚いた」「TSMCの張忠謀とNVIDIAの黃仁勳のつながりについて、それぞれの業界で圧倒的に高度な成果を上げた方たちなので興味深かった」といった感想が寄せられました。

どうもありがとうございました。

(H.O.)