やっぱり「未来は自分次第」:株式会社アドライブ社長、遠藤隆一郎氏のご講演
6月12日の「企業と社会」では、株式会社アドライブ代表取締役の遠藤隆一郎(53歳)氏にご講演頂きました。『コトバの力』、『やっぱり「未来は自分次第」』というタイトルの2種類のスライドを利用して、立たれたまま熱く語って頂きました。なお上映されたスライドの移動は、学生がボランティアで勤めました。
遠藤氏は、名古屋市で、高校での文化祭の企画の楽しさから1992年(20歳の時)に先輩と2人で広告会社を起業しました。株式会社アドライブは名古屋市にある会社です。自身で高給を得るよりも、より多くの従業員を採用し、事業拡大を図った結果、現在では年商10億円規模にまで成長を遂げました。名古屋市から委託された花火大会のイベントや大手自動車メーカーから委託された展示企画なども引き受けておられます。
2020年に突如失明(視力を失う)という人生最大の転機に遭遇しました。病院での診察からは遺伝性の難病で視力は戻らないことが告げられました。涙が溢れて、絶望もしました。しかし、奥様やご子息たちの言葉に励まされ、障害者1級となっても遠藤氏は通常通りの社長業を続けておられます。
社会に出る前の学生たちにとって会社で働くこととは何か、どんな人生が待っているのか。ポジティブな人生観を披露していただき、勇気や希望をくださるヒントが溢れたご講演でした。
多くの感想文がたくさん寄せられました。その中からいくつかを紹介します。
この講義を聞くことができて、駒澤大学に入ってよかったと思えるほど、素晴らしい講義でした。「死ぬ気でやれば、死なない。」という言葉はなにごとにも通ずることだと思いました。この先、就活や仕事などを通して多くの困難に直面しても乗り越えていける言葉だと思います。また、Someday is TODAY という会社理念を聞いて、わたしも「いつか」やろうという意識が自然と根付いてしまっていますが、前半のお話とも重なって、行動することの大切さを感じました。前向きに、すぐに、行動することが良い結果をもたらすことに繋がるのだと思いました。全体を通して、周りの人達との関係性や意識を変えることの大切さを学びました。全ては自分自身から変わっていくものだと感じたのでこれからの私の生活、人生に活かしていきたいと思います。
前半の「言葉の力」では、レーベル遺伝性視神経症になって視力を失ってしまった遠藤さんが視力を失ってからいかに言葉に励まされてきたのかを感じた。遠藤さんが講演の中で紹介していた言葉の中でも、遠藤さんの奥さんの言葉である「死ぬこと以外は、かすり傷」という言葉が特に印象に残った。視力を失った遠藤さんにとってこの言葉はとても前向きになれるような言葉であると思うし、私もつらいときはこの言葉を思い出したいと思う。後半の講演では、私たちが社会に出て必要なこと、大切なことについて、「楽しむ」ことにフォーカスしてお話があった。私は今就職活動をしているが、楽しんでできそうなことはまだ見つかっていない。遠藤さんのお話にも合ったように何でも経験して自分のやりたいこと、楽しめることを見つけていきたい。この何でも経験するという姿勢を忘れずに誰かを好きなことで幸せにする仕事をしたいと思った。
遠藤さんに向けて奥様が言った「死ぬ(こと)以外はかすり傷」は、本当にその通りだと思います。 当人と一緒に過ごしている側の人間からすれば、支えるし、あなたが存在することでこちら側が助けられていることが多々あることを実感していると言うことがあります。 私の父も脳出血により、左半身に麻痺が生じています。父ができないことはこちら側がサポートできるし、本人が生きてくれていることだけでも大きな価値があります。また、麻痺が生じてから家族内での生活に起きた変化は僅かで、大きな変化は特にありません。 悩んでいる姿をよく目にしますが、こちら側に苦が一切ないことは日々伝えるようにしています。ですので、奥様が遠藤さんに伝えた数々の言葉に強く共感できました。卓球をしている動画、マラソンの動画でも、家族や友人のサポートがあるから出来ているだけでなく、遠藤さん自身の気持ちの強さがあると感じました。 本日は貴重なお時間ありがとうございました。
(M.M.)