謎解きの英文法: 冠詞と名詞(久野暲、 高見健一 著)
Date:2026.01.05
書名 「謎解きの英文法: 冠詞と名詞」
著者 久野暲、 高見健一
出版社 くろしお出版
出版年 2004年
請求番号 835/202
Kompass書誌情報
「"I like an apple."(私はりんごが好きです)という英文が、なぜ間違った文か説明できますか?」――この帯の宣伝文句がふと目に入り、なにげなく本書を手に取ったのはもう15年ほど前のことであろうか。その後はすっかりこの本の著者である久野先生・高見先生の平易な筆致の虜になってしまった。
タイトルの通り、英文法にまつわる様々な不思議を、言語学・英語学分野の大家であるお二人が、大変わかりやすく、しかし深く、そしてまさしく「謎解き」のようなワクワクをもたらす形で楽しく解説してくれる。読み進める上で前提となる知識は高校までの英文法の知識で十分であり、中学生・高校生たちも楽しく読み進めることができるはずだ。
本作には冒頭の問いの他にも、「夕食に呼んだのは複数人であるのは確実なのになぜ "Who is coming to the dinner tonight?"(誰が今夜夕食に来るの?) の "is" は "are" に変えられないの?」、「学校英文法では "the" は「その」と訳すと習った人もいるかもしれないが、"I don't work in the evening."(私は(*その)夕方には働かない) の "the" はなぜ「その」と訳すととても変になるの?」、「 "*There are the book on the table."(その本がそこにある)とは言えないのに "There's the girl."(あそこにその少女がいる)と言えるのはなぜ?」など、様々な興味深い問いが提示され、そして解説を通じて謎解きの楽しさに誘われる。ことばの疑問を探究する楽しみが体験できる本である。
『謎解き』シリーズには他にも「文の意味」、「時の表現」、「単数か複数か」、「助動詞」など、英文法の項目ごとに出版されている。自分の興味がある(あるいは苦手な)ものからまずは手にとってみてはいかがでしょうか。
文学部 准教授 木村 博子