人生会議(ACP)って何? ~桜新町アーバンクリニックの皆様が講義~
人生会議(Advance Care Planning: ACP)って聞いたことがありますか?
経営学部小野瀬ゼミナールでは、世田谷区でのACP普及のためのポスター制作活動をしています。ベンチャー企業を研究するゼミナールですが、その研究の表現方法にインフォグラフィックを用いています。その技術を応用して社会課題に取り組んでいます。
同ゼミナールは、5月24日に、桜新町アーバンクリニックの 五味 一英 氏、尾山 直子 氏、株式会社メディヴァの 神野 真実 氏をお招きし、ACP理解を深めるための講義を行いました。
桜新町アーバンクリニック医師の 五味 一英 氏より「人生会議(アドバンス・ケア・プランニング)の基礎知識」と題してお話をいただきました。
五味氏は、ACPの背景とその意義を、初めて聞く学生にもわかりやすく解説してくださいました。人生百年時代になり、それにともなう社会課題、医療の目標の変化と在宅医療の重要性の高まりました。この中で生まれたのがACPです。最期にどうしたいのかを伝えようとする際に、伝えきれないことがあります。そのため事前になんども話し合い、意思決定のための情報のかけらを持っておく必要があります。
次に同クリニック看護師の尾山氏より、訪問看護の実際をお話しいただきました。ある一人の方の人生のラストをお話しいただきました。だれにでも訪れるものでありながら、それを考えずに生きている現実を感じさせられました。
最後は株式会社メディヴァの神野 真実氏より、デザインする際のポイントをお話しいただきました。神野氏のお話をもとに、誰に、何を、どんな感じで伝えるのかについてアイデアスケッチのグループワークを行いました。神野氏だけではなく、五味氏も尾山氏も親身になって学生の質問に答えてくださいました。
学生からは、「若い人から話を持って行くことを想定して制作する」、「親世代が退職するタイミングの状況ではどうか」、「残される人のためを考えるコンセプトではどうか」など、これまでの制作プロセスにはなかった様々なアイデアが発表されました。
今回の講義の開催にあたっては、世田谷区のご協力をいただきました。最後に世田谷区保健医療福祉推進課職員の方より総評のお言葉をいただきました。
あっという間に終わってしまった90分でしたが、ACPの社会課題を考えるうえで実り多いものとなりました。
どうもありがとうございました。
先日の大学ウェブサイトで報じられましたように、経営学部小野瀬ゼミナールの「世田谷区ACP普及啓発のためのデザイン」は、令和5年度「駒大生社会連携プロジェクト」に採択されております。
参考:「令和5年度「駒大生社会連携プロジェクト」採択決定通知書交付式を実施しました」
(H.O.)