「組織で働くことを考えてみよう~就職活動の準備体操~」について特別講演会
経営学部経営学科の必修授業の企業論では、最後の授業の15回目(2023年1月23日)に、ゲストによる特別講演会がありました。テーマは「組織で働くことを考えてみよう~就職活動の準備体操~」で、講師は、長田邦博様です。長田様は長らく、ニッスイ(旧日本水産、2022年12月の社名変更)で働かれました。第二の人生をキャリアコンサルタントとして独立され、グロナビ代表・中小企業診断士です。長田様の駒澤大学でのご講演は前年度でのご講演に続き、2度目です。
慶應義塾大卒業後は、ニッスイでサラリーマン人生を送り、退職されました。この間、後半8年間はモガミフーズで経営者の体験もされました。その時は単身赴任ながら、もっとも人生が輝いていた、楽しく経営者として暮らしたということが印象的でした。盛和塾山形支部にはいり、稲盛和夫先生からも親しくご指導を受けました。山形県にいた時に、アドラー心理学を日本に普及させた本、『嫌われる勇気』と出会い、キャリアコンサルタントになる人生の転機となりました。その成果は自著『もし、アドラーが「しゅうかつ」をしたら』(幻冬舎,2021年)の出版にもつながりました。
人的資本経営への転換、人生100年の時代にあって、仕事=人生という視点から、就活だけでなく、人生設計の視点から、人生の生き方のヒントになることが満載のご講演でした。いかにワクワクした人生を送れるか。学生時代の原体験を大切にして、いかにワクワクした人生を送れるか。生き方・学び方・働き方の3つのあり方からBeing(自己の存在)のあり方が問われる時代だというアドバイスで一貫したお話でした。
学生たちの心に突き刺さった、ことばを紹介します。
「偶然が必然となる(偶然を必然かする)。」:偶然の出会いが、人生の決定的な転機(転換点)となるという意味。
「どんな仕事にも意味がある。」:会社から与えられた仕事はどんなことでも、振り返ると全て人生に役にたった。無駄な仕事は何一つない。
「managementの語源とは何か」:manus(手)➡mano(操縦する)➡manege(馬の手綱捌き)➡manage(うまく扱う)
「働くことの意味」:「傍(はた)を楽(らく)にすること」
働く目的の上位化:「稼ぐ➡自己成長➡自己実現、社会貢献」
「仕事の意味」:仕事とは森鴎外は「為事」と書いている、人のためにすることを意味している。
「料理することと仕事のできる人の要素は同じである」:顧客志向、段取り、計画、創造性、育成、付加価値、コスト志向
(M.M.)