テーマ演習テーマ : ディスカッションとプレゼンテーションによる英語、英米の文学と文化の理解

英米文学科では 各学年ごとに担任制の必修授業を設けていますが、とくに学生が自由に選べる3年次ゼミでは、教員それぞれが専門を生かしながら特色ある授業を行っています。

上石 実加子 3年次ゼミ

 イギリスの近代詩、特にロマン主義時代の詩を読むことは、言葉を通して広がる感性を磨いてくれます。詩が表現していることを自分の中で映像化して捉える力は、今まで意識していなかったものを意識化し、可視化することへと導いてくれます。日本語ではなく英語で書かれた詩を読むとき、「英語」であるがゆえに、すぅーっと読み込めないことが、私たちを立ちどまらせ、考えさせます。自分とは違う読み方をする他者の意見にも耳を傾けながら、それを読む自分という主体を、自分の言葉で語る力をつけていきましょう。

逢見 明久 3年次ゼミ

逢見 明久 3年次ゼミ
 逢見ゼミでは、15世紀中頃にイタリアで書かれたロミオとジュリエットの物語の原型と、それ以降の物語の変遷を考察します。作品理解を深めるためには、宗教・政治・経済・慣習などの様々な角度から、その時代の風潮や価値観を整理する必要があります。そのうえで、それぞれの物語のテクストを比較検討し、なにが変わり、なにが変わらずに、シェイクスピアに受け継がれたかを分析し、最終的にシェイクスピアの独自性についてまとめます。
 一連の研究活動を通じて、個別の情報分析能力や問題提起能力を養い、文章作成による情報管理能力や他者との連携能力を磨くことが、ゼミのねらいです。(2014年度)

川崎 明子 3年次ゼミ

 このゼミでは一つの小説をじっくり勉強します。前期は作品の通読です。毎週数章ずつ進み、章ごとの重要箇所について個人で発表したり、教員が与えたテーマについて班ごとに討論したりします。時代背景や小説独特の技法についての教員の説明もあります。後期は、作品について論じた複数の批評を、班ごとに読んでまとめ、自分たちの考えを加えて発表します。その後はレポート作成をします。レポート作成法を学び、アウトラインを個別指導で作り、最後に発表します。
 名作をよく味わうことにより、英語や日本語の読解力はもちろん、テクストや発話に関する広義のリテラシーを養います。身近な問題と絡めながら内容について考え、自分の個性を生かした解釈を行い、その解釈を他者に効果的に伝える技術を身につけます。発表することに慣れると同時に、人の発表を理解し自分の意見と比較検討する能力も身につけます。

川崎 浩太郎 3年次ゼミ

“川崎 浩太郎 3年次ゼミ"
  このゼミは、様々なアメリカの文学テクストの精読を通して、アメリカの文化領域に関する知識を増やし、自分の考えを他者に効果的に伝える能力を総合的に向上させることを目的としています。前期は、知識の習得を目指し、アメリカの地理・歴史を学びつつ、植民地時代から19世紀末までの文学テクストを読み、アメリカの国家的アイデンティティが形成された過程を辿ります。後期は、前期までに習得した知識を応用し、20世紀以降の文学テクストや論文、映画、新聞記事などに触れて、19世紀末までに形成されたアイデンティティがどのように変容したかを辿りつつ、20〜21世紀の表象文化の中でそれがどのように表れているかを考察していきます。
 前期後期共に、受講者は英語でのプレゼンテーションやディベート、ディスカッションを通して積極的にクラスに参加することが求められます。こうした活動を通して、卒論を書くためだけでなく、就職活動や社会に出てからも役立てられるような総合的なリテラシーの向上を目指します。 関連サイト

北原 賢一 3年次ゼミ

 
北原賢一3年次ゼミ
 北原ゼミでは、現代英語の語法や文法について研究します。「英文法」という言葉には、「正しい英文をつくるためのルール」のようなイメージをお持ちの方が多いと思います。たとえば、「受動態の文をつくりなさい」というルールに従って、たくさん受動態をつくった経験がある方も多いことでしょう。でも、どうしてこのようなルールが存在するのか考えたことはありませんか。そもそも受動態なんてどうしてこの世に存在するのでしょう。どうして能動態だけでは足りないのでしょう。この疑問を突き詰めれば、結局「どうして言葉には文法が存在するのか」という根源的な問いにたどり着きます。北原ゼミでは、「英文法」の様々なミステリーにトライします。ミステリーの背後には、常にそれを使うネイティヴ・スピーカーの「ココロ」が隠れています。ネイティヴ・スピーカーの「ココロ」を探り、「英文法」のミステリーを明らかにするためには、時に理論言語学の考え方がとても役立ちます。英語力の向上はもちろん、理論言語学の知識も身に着けながら、新しい視点で英語を学んでみましょう。夏季休暇には全員参加の合宿を行い、各自の興味関心に応じたテーマで発表・議論を行います。一緒に楽しいゼミを作っていきませんか?

佐藤 真二 3年次ゼミ

 このゼミでは、世界のさまざまな英語の発音について研究します。英語は、イギリスやアメリカ、オーストラリアなどの国や、一つの国内でも、イングランドの北部・南部などのように、地域的な違いがあります。また、社会階級や年齢、性別などによっても異なります。授業では、そうした英語の発音の違いに焦点をあてて、音楽、映画、テレビ番組などの音声を用いて研究していきます。
 前期では、ビートルズのリバプール・アクセントや、デビット・ベッカムが話すロンドン・アクセントなどで演習を行います。後期の授業では、学生一人一人が、自分が興味がある英語に関してのプレゼンテーションを行います。

本村 浩二 3年次ゼミ

 近年の人種理論やエスニック・スタディーズの知見を借りながら、人種、民族、性を異にする様々な作家の小説(主に20世紀アメリカの短編作品)を読み比べながら、人とは違う自分の意見を持つことができるようになること、そして自分で議論を作り上げていく能力を養うことを目指します。できれば、間テクスト性の問題なども取り上げて、あれこれ一緒に考えたいと思っています。

モート、セーラ 3年次ゼミ

モート、セーラ 3年次ゼミ
 このゼミでは、17世紀から現代にいたるイギリスの文学や美術を通して、イギリスの文化全般、および伝統的美術や建築、庭園文化などについて考えます。
 現代社会で必要とされるインターナショナルな考え方を身につけるためには、幅広いインターナショナルなイメージを持つことが大切です。そのためには、英語で書かれた文学を読んだり、美術や映画を見るだけでなく、日本の文学や美術と比較し、自分なりの意見を英語で表現してみることも有効です。学外授業では、美術館・博物館で実際に美術を鑑賞しながら、自分達の感じたことを英語で発表してもらい、ディスカッションを行います。普段のゼミでは、まず興味のあるテーマでグループごとにディスカッションを行い、発表してもらいます。
 授業は、英語に慣れ親しむため、すべて英語で行います。また、本学の大学院や海外の大学(ロンドン大学など)への進学を希望したり、英語教員、キャビンアテンダントなどを目指す学生については、その目標に即した指導も行います。(2014年度)

大渕 利春 3年次ゼミ

 大渕ゼミでは19世紀末から20世紀初頭にかけてのイギリス文学を研究しています。具体的には唯美主義・耽美派を代表する作家オスカー・ワイルドの文学を中心に読んでいますが、ワイルド以外の文学を取り上げることもあります。
 また、文学にとどまらず、文学周辺の音楽や美術も視野に入れていきます。文学を含む文化は当然その時代の社会を多かれ少なかれ反映するものです。文学や美術を考えることで、当時のイギリス社会をも考えるゼミにしていきたいと考えています。
 具体的な授業の進め方としては、テキストを精読するという態度を重視します。英語の文学を原文で読みこなす能力の獲得を目指しています。また、学生のみなさんに文学を読んでの感想をプレゼンしてもらい、プレゼン能力の向上も目指します。

木村 博子 3年次ゼミ

 このゼミでは、英語構文の特性を正しく理解することを目的とします。英語構文の特性を扱う文献を読み、英語に対する知識を深めます。また、興味を抱いた構文について、自ら調査し、調査結果を発表することを通じて、英語学の研究方法を学びます。
授業では、学生の皆さんが自ら興味を抱いた構文を扱う文献を読み、その構文に対してどのような説明・分析が提案されてきたかを調べ、調査結果をまとめたものを発表してもらいます。グループワーク単位での発表もありますので、積極的に授業に参加する姿勢が求められます。
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