第65回米国医学物理学会 参加録
第65回米国医学物理学会 (AAPM 2023) に講師の中島祐二朗先生、博士課程3年の安居虹希さん、修士課程2年の伊藤進也さん、加藤唯斗さん、道又玄太さん、修士課程1年の井出翔真さんが参加しました。
- 期 日:2023年7月23~27日
- 開催地:アメリカ合衆国テキサス州ヒューストン
- 学会名:第65回米国医学物理学会
第65回米国医学物理学会 参加録 / 修士課程1年 井出翔真
1) 研究会の概要
海外の学会は初めての参加だったため、かなり緊張しました。発表形式としては、Interactive Poster Discussionでの発表でした。米国医学物理学会は医学物理学において世界最大の学会であり、今学会では放射線治療や医用画像工学の精度や品質に関する最先端の研究が行われ、世界中の研究者が参加していた。日本の病院や企業等で議論されている放射線治療に関する研究だけでなく、より国際的な影響力のある議論や研究発表が行われる学会でした。日本国内で利用されている医療機器メーカーの他に、アメリカ国内でのシェアが多い医療機器もあり、今後日本国内でも利用が進むと考えられる装置の概要や新たな技術を取り入れる良い機会になりました。
学会発表の成果として、2023 Society of Physics Students-AAPM poster competition にてsecond place awardを受賞致しました。さらに良い研究となるようにこれからも努力していきたいと思います。
2) 学会の討論内容
私も含め、駒澤大学大学院から6名が今学会で発表致しました。- Ide S, "Radiomic and Dosiomic Modeling to Predict Vertebral Compression Fractures after Stereotactic Body Radiation Therapy for Spinal Metastases"
- Ito S, "Evaluation of DIR Accuracy and Optimal Deformation Regularization Parameters for Lung Ventilation Imaging Using 4D CT Images"
- Michimata G, "Evaluating the Toxicity Reduction with Four-Dimensional Computed Tomography Ventilation and Single-Photon Emission Computed Tomography Perfusion Functional Avoidance Radiation Therapy"
- Kato Y, "Radiation Dosimetry in Magnetic Fields with Radiophotoluminescent Glass Dosimeter: Determination of Magnetic Field Correction Factors for Different MR-Linear Accelerators"
- Nakai T, "Optimal Dlgc Prediction Model for VMAT Using Complexity Metrics in Mobius3D"
- Yasui K, "Monte Carlo Calculation of the Effective Point of Measurement for a Microdiamond Detector in a Magnetic Field"
個人的に研究発表を行いたい学会の1つであり、このような発表の機会を得ることができ、とても嬉しかったです。
3) 交流
海外の企業のミーティングや食事会に参加することによって最新の放射線治療装置の概要や、研究に関して学ぶことができ、モチベーションアップの良い機会でした。日本人の研究者とも現地でお会いすることができ、日本国内の学会やアジアの学会についての様々な内容の意見交換を行うことができました。日本国内の学会もより盛り上がるように、海外学会で得た知識と経験を活用したいと思いました。
今後の研究発表の場として、アメリカで開催される学会だけではなく、アジアで開催される学会にも参加し、国際的な医学物理の知識を身につけたいと思いました。
最後に、本研究の発表を行うにあたり、海外渡航費用を助成して頂きました公益財団法人中谷医工計測技術振興財団の技術交流助成交流プログラム(海外派遣)の関係者の皆様に心より御礼申し上げます。