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DATE:2019.01.15研究レポート
研究こぼれ話『地方紙を求めて』
グローバル・メディア・スタディーズ学部 阿部 康人 講師
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- グローバル・メディア・スタディーズ学部 阿部 康人 講師
市民がインターネット上に公開している放射線データは、いったいどのように生産されいつ消費されているのか。この問いを解明するため、私は、北は北海道、南は沖縄県まで訪れ、様々な方のお話を聞かせていただきました。
遠方への出張時に、私が必ず行うこと。それは、その土地の地方紙を読むということです。地方紙に目を通すことで、その地域でどのようなニュースが話題になっているのか、どのような企業がその地域の新聞読者に向けて広告を出稿しているかなどたくさんの情報を手に入れることができます。インターネットやソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)の発達により、地方紙のニュースにもアクセスが比較的容易になったとはいえ、紙媒体の新聞にはネットニュースだけを読んでいても得ることが難しい貴重な情報があります。
もともとは聞き取り調査のときに、研究に協力してくださる方々とお会いする前に少しでも「土地勘」のようなものを養っておこうとの思いで始めたルーティーンでしたが、だんだんと地方紙にハマっていきました。地方紙には東京発の全国メディアではなかなか出てこないような物語や出来事がたくさん出てきます。ほっこりする話に癒されたこともありました。私が日常的に触れている東京発の全国メディアとは異なる論調にドキッとしたこともありました。地方紙からその土地に暮らしている一人ひとりの顔が見えました。新聞離れと言われる現代ですが、研究をしながら地方紙のよさを知ることができました。
※ 本コラムは『学園通信335号』(2019年1月発行)に掲載しています。掲載内容は発行当時のものです。
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