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"今"に繋がる貴重な経験を得られる場所で、"今"しかできないチャレンジを
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 ステージマネージャー 小宮山 雄太 さん
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- 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
ステージマネージャー 小宮山 雄太 さん - 1983年千葉県生まれ。2006年文学部国文学科卒業。在学中は吹奏楽部に所属。卒業後はオーケストラを支える裏方の道へと進み、2016年からは、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団のステージマネージャーとして活躍中。さらに2018年4月からは東京藝術大学演奏藝術センターでもステージマネージャーとして様々な公演のサポート業務を務める。
オーケストラのステージを裏で支えるステージマネージャー。日本に100人もいないというこの職業で活躍中の小宮山さんに、様々なお話を伺いました。
どんな学生生活でしたか?
大学時代は吹奏楽部の活動が中心の生活でした。小学校5年生の時に吹奏楽に出会ってからは、大学までホルンという楽器を吹いていました。「吹奏楽を真剣にやりたい」という思いが強く、当時抱いていた将来の夢は、教員になり吹奏楽部の顧問として、自分が影響を受けた先生方のような指導者になることでした。駒澤大学に進学を決めたのも、吹奏楽部の強豪で活動が熱心なことと、教職課程をとれるという理由からです。
学業は、部活動に打ち込む環境を整えるために、授業にはきちんと出ていました。近現代文学がご専門の高田知波先生のゼミでは、色んな本を読みましたね。先生には、演奏会にも来ていただき、とても嬉しかった思い出があります。
ステージマネージャーになられたきっかけと経緯を教えてください。
元々は教員志望でしたが、在学中に2学年上の先輩からの誘いで新日本フィルハーモニー交響楽団に数日お手伝いに行く機会をいただいたんです。そこで初めてステージマネージャーという仕事を知り、オーケストラを裏で支えるプロフェッショナルの方がいるということにすごく感銘を受けました。その時、「自分もこの仕事に携わりたい!」と強く思ったんです。卒業後、アルバイトとして新日本フィルハーモニー交響楽団のステージスタッフになったことが、この世界に入ったきっかけです。そこから東京フィルハーモニー交響楽団の職員として7年間アシスタントステージマネージャーを務め、2年半ほど前に東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団にお誘いをいただいて今に至ります。
ステージマネージャーとは、具体的にどのような仕事なのでしょうか。
オーケストラの裏方ですが、公演の現場の責任者でもあります。事前準備として、会場や指揮者、演奏者に合わせたセッティングを考えたり,ホールとの打ち合わせを行います。リハーサルや演奏会当日には、楽器の搬入や椅子・譜面台の設置といった会場のセッティングから、楽団員や指揮者・ソリストら出演者のケア、合図出しやアナウンス、トラブル対処まで含めた全ての進行管理等を行います。
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表に立つことはないですが、オーケストラの一番近くにいて、彼らが良い演奏をし、それがお客様に伝わって良い反応が得られた時に、大きなやりがいと喜びを感じています。
学生時代の経験は、ご自身や今の仕事にどのように繋がっていますか?
吹奏楽部では厳しい練習の日々でしたが、全日本吹奏楽コンクールの全国大会に3度出場し、その全てで金賞を受賞することができました。そして、4年生最後の定期演奏会を終えた時の景色と思いは今でも忘れられません。これらは今の自分の糧となっています。私は元々周りを引っぱっていくことが得意なわけではないですが、2年生からは学年リーダーを、4年生の時には主将を務め、そこで100人以上の部員をどうまとめていくか、先輩方からのご支援や後輩たちの協力を得ながら、どう運営していくかということを考え実践できた経験も、現在の仕事に役立っていますね。
私は先輩に誘われたことがきっかけで現在の仕事に就くことができましたが、これは全て、駒澤大学に入ったからです。また、吹奏楽部だけでなく、学部・学科の友人からも色々な良い刺激を受けました。そういった意味でも、人生の中でとても貴重な学生生活だったと思います
最後に、現役学生にメッセージを。
駒澤大学は、良い意味で自由な校風があり、やりたいことや夢が実現できる、あるいは近づくことができる所だと思います。今はやりたいことが見つからない学生もいるかもしれませんが、学生時代にしかできないことは多いです。様々なことにチャレンジしていって欲しいと思います。
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※ 本インタビューは『学園通信333号』(2018年7月発行)に掲載しています。掲載内容は発行当時のものです。
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