「この放送が誰かの役に立った」反響に仕事のやりがいを感じて
ラジオ番組制作ディレクター 関根 香里 さん
- ラジオ番組ディレクター
関根 香里 さん - 静岡県生まれ。2002年に駒澤大学大学院法学研究科公法学専攻修士課程を修了後、社会保険労務土事務所に就職。その後、日本放送協会岡山放送局のキャスター・リポーター職に転身し、放送業界でのキャリアをスタートさせる。千葉放送局、首都圏放送センター以降、ディレクター職、報道番組センターを経て現職。駒澤大学陸上競技部を食事面から支える大八木京子さんなど、多彩な人をリスナーにご紹介している。
少し遠回りしてもいい、憧れていた放送業界へ挑戦し、キャスターに!
365日休まずに生放送でお送りしているラジオ番組で、リスナーにご紹介したい人物のインタビューや健康情報などを担当しています。小さい頃から放送業界に興味があったので、 大学院では「犯罪報道と人格権」というテーマで研究を行いました。修士論文を作成するにあたっては担当教授からの指導で長文の執筆を習練しましたが、振り返るとそれが今、提案書の作成に役立っています。
私は、大学院を修了してすぐメディアの仕事に就いたわけではありません。放送業界に憧れはあったものの、地元で父が運営する社会保険労務士事務所を継ぐべきと考えていたため修了後は地元に戻り、その事務所に就職しました。しかし、心のどこかであきらめきれずコミュニティFMの試験を受け、晴れて放送業界に足を踏み入れたものの、さらに活躍の場を広げたいと思い、20代後半で採用試験を受けられる全国の放送局を探して挑戦したのです。そして、NHK岡山放送局からキャスター・TV番組制作の仕事を始め、3年後にターニングポイントとなる千葉放送局へ。ラジオ番組制作も経験しつつ、仕事の幅を首都圏から全国へ広げていくことができました。
マスコミ・メディア業界に多いのは人物や物事へのアンテナが高い人
やりがいを感じるのは、放送後に反響をいただいた時です。一生懸命何かに打ち込んでいる方をご紹介した結果、地域の活性化や誰かの生き方の励みになっていると感じられた時、この仕事をしてよかったと感じます。この業界では「素敵な人を見つけました!」と楽しそうに語る人が多いので、マスコミ・メディアの仕事を目指す人は、面白そうな人物や様々な物事へのアンテナを高くはっていると良いかもしれません。
この仕事に就くのは少し遅かった私ですが、ここまで続けてこられたのは上司や先輩、取材で会った方々や視聴者・リスナーなど、多くの「ご縁」がつながってきたからだと感じています。学生の皆さんには、思い通りに物事が進まない時も焦らず投げ出さず、ご縁があったところでまずは頑張ってみてほしいと伝えたいですね。一生懸命やっていれば、きっとご縁はつながっていくと思いますから。
※ 本インタビューは『学園通信349号』(2021年10月発行)に掲載しています。掲載内容は発行当時のものです。