スーパールーキー・小林がFK弾で衝撃デビューも...逆転許し敗戦
JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦 第1節・拓大戦が4月2日に開催された。結果とメンバー(駒大のみ)は以下の通り。
スコア |
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☆駒大 1-2 拓大 |
メンバー | ||
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ポジション | 背番号 | 氏名 |
GK | 1 | 深澤 颯人[4年=武南高] |
DF | 12 | 細川 竜征[4年=駒大高] |
3 | 小針 宏太郎[3年=鹿島Y] | |
15 | 飯田 晃明[2年=丸岡高] (→68分=13 辻 稔貴[4年=静岡学園高]) | |
5 | 相澤 佑哉[4年=熊本Y] | |
MF | 20 | 野村 天真[3年=C大阪U-18] (→60分=2 塚原 舜介[4年=前育高]) |
10 | 仲田 瑠[4年=長崎総科大附高] | |
8 | 小島 心都[3年=湘南工科大附高] | |
33 | 小林 栞太[1年=鹿島Y] | |
FW | 17 | 﨑山 友太[2年=米子北高] (→75分=14 髙橋 優斗[4年=前育高]) |
9 | 本吉 利安[3年=千葉U-18] (→60分=19 松本 ケンチザンガ[3年=浦和東高]) | |
SUB | 21 | GK 王 新宇[3年=G大阪Y] |
6 | DF 篤 快青[3年=広島県瀬戸内高] | |
28 | DF 福田 隼士[2年=滝川第二高] | |
35 | DF 後藤 康介[1年=相洋高] | |
25 | MF 欠畑 魁星[2年=盛岡商高] |
長いリーグ戦の幕開けとなる一戦。インカレ出場圏内、関東制覇を懸けて初戦に臨んだ。
布陣を昨年終盤の3-5-2からベーシックな4-4-2に変更して挑んだ開幕戦。試合が動いたのは3分、ペナルティエリア付近でフリーキックを獲得。キッカーを務めたのはスタメンに大抜擢のルーキー・小林。得意の左足から放たれたボールは弧を描いてゴールに吸い込まれた。幸先よく先制に成功するも、その後は両軍攻めあぐねる硬直した展開に。
後半は拓大のテンポ良く卓越したパス回しに翻弄されて押し込まれる時間が続く。すると60分、自陣右サイドからクロスをあげられペナルティエリア内でヘディングシュート。試合は振り出しに。その後立て続けに攻撃のカードを投入するも大きなチャンスは作れず。そして78分、相澤が「迷いが出てしまった」と語るように自陣深くでミスが出てしまい逆転を許す。反撃の糸口を掴めないまま試合終了。敗戦での開幕となった。
次節は4月6日、中3日桐横大との対戦となる。
◆秋田浩一監督
――今日の試合を振り返って
「初戦だがもう少しやれると思っていた。残念だった」
――小林栞太(経1)を筆頭に4年生以外のスタメン起用が目立ったが
「1年生は少し迷ったが、連戦が3つ続くので初戦が大事かなと思い、今現状で良い選手を選んだ」
――後半立て続けに前線の選手を交代したが、投入時の狙いは
「松本ケンチザンガ(商3)は元々DFの選手だが、今年からFWで試している。慣れるまでは多少時間がかかると思うが身体能力は高い。ヘディングや、今日はだめだったが思ったより足元の技術もある。結構ボールが納まるし捌けるので、ちゃんとやれるようになってくれれば面白い。今日は得点が欲しいので高さで勝って欲しいという狙いだった。髙橋優斗(法4)はウチでは珍しくドリブラーなので、うまくハマってペナルティエリア内に入ってくれればトリッキーなので面白いかなと思ったが、そういう場面は0だった。辻稔貴(法4)もドリブラーなので、外から抉ってセンタリングを早くあげてくれれば何回かチャンスを作ってくれるかなと思った。負けているのでボールを早く前に運んでくれれば1回や2回チャンスを作ってくれるのかなと思って前に投入した」
――飯田晃明(地2)を交代した理由は
「けがしてずっとやっていなかったのもあるが、ラインコントロールで前に行くのが遅れるシーンが多かった。彼よりは前にボールを運べる選手の方がいいかなと思った」
――拓大のテンポに付き合ってしまったように感じたが
「ミスが続いてしまったのと、拓大の方がボール回しは1枚も2枚も上手だった。やっぱりウチは速くボールを回す、そのための運動量が今日はなかった。また、正確に奪ったボールもしくはトップに入ったボールを次に繋げなかった。だから攻撃が1回で終わってしまう。だからそこでボールを残せていればもう少しやれたのかなと思う。たらればの話ではあるが。まあこれが今の実力だと思う」
――優勝した次の年のチーム作りの難しさはあるか
「ウチは去年から主力が7人くらい抜けてしまったが、厳しい割には東京都サッカートーナメントもやれていたのでなんとかなるかなという気はあったが、今日は完敗だった。切り替えるしかない。6月くらいまではなんとか我慢して勝点を拾っていきたい。今の主力選手達が去年と比べてそこまで実力が変わるわけではないが、経験から来る瞬間的な判断力が欠けているのかなと。ほとんど試合に出ていない選手が多いので慣れてくれればと思っているが、その間に勝点が全然拾えないとなると厳しい。だからそこを我慢しながらやれればと思っている」
――次節に向けて
「桐横大(次節の対戦相手)が流経大に対して7―0で勝っているので大変脅威に思っている。やっぱりウチも頑張るサッカーをやるしかない。しっかりと発揮できればちょっとは自信になるので頑張りたい」
◆相澤佑哉(法4)
――今日の試合を振り返って
「フリーキックで幸先よく先制できたが、そこからなかなか自分達の形を作ることができず相手に主導権を握られ過ぎたのかなという印象。もう少しチームで守備のしかたであったり、FWにロングボール当てたあとのセカンドボールであったりというのを意識していかないと自分達のチャンスは出来ないかなと思った。後半2失点してしまったのは個人の、自分の責任なので申し訳なかったと思っている。次切り替えてあと2連戦あるのでしっかり次はチームに貢献できるようにやっていきたいなと思っている」
――左サイドで小林とのコンビとなったが
「自分が守備では指示をして、思ったように動いてくれた。攻撃面では良い左足のキックを持っているので期待していた。直接フリーキックも決めてくれて、フレッシュさを出してのびのびやっていたかなという印象を受け、やりやすかった」
――バイタルエリアのケアに苦しんでいたという印象を受けたが
「バイタルエリアのところでチームでの守備のやり方というのを統一していたが、浅倉廉(拓大)が落ち気味になるところを捕まえることができずに、そこで前向かれて運ばれてしまうというシーンが多かった。1試合通してそこをなかなか改善することが出来ずにピンチになってしまったかなと思う」
――拓大のパスワークに対しての認識はどうだったか
「相手がパスを回してくるというのはスカウティングを通して分かってはいたが、プレスをかけたあとに相手の個人技でターンされてしまうということが多く、そこの1対1で負けてしまうとハメに行っている分、剝がされてしまうなというところはあった」
――2失点目のシーンを振り返って
「自分のプレーに少し迷いが出てしまった。外に蹴るかGKに返すかの判断に遅れが出て、結果GKに中途半端なボールを返してしまったのが直接の原因だと思う」
――チーム作りに難しさは感じているか
「やはり昨年を経験している選手が少ない。今日出た選手も初めて出た選手が多い。経験値というものが少ないが、だからこそ全員が試合に関わるという気持ちを持って誰が出ても駒大のサッカーを体現出来るように、一体感というのを心がけてチーム作りというのをしている」
◆小林栞太(経1)
――今日の試合を振り返って
「セットプレーという形でチームが勢い付く得点を決められたことは自分の中では良かったがその後苦しい時間が続き、個人としても得点を決めたこと以外特に試合でできることがなかった。最初だからと理由をつけることは出来るが1年生のうちから出来なければ上に行くことは難しいと思っている中でチームとして結果が着いてこなかったことは個人としてもチームとしても反省として次に生かしていきたい」
――開幕スタメン、初ゴールの感想
「良い緊張感をもってやれている。ロングスローやプレスキックが自分の特徴。フリーキック1本を決めることによってチームがすごく楽になると思うし、逆に自分が外してしまっていたら今日の試合はもっと苦しかったと思うので自分の役割として毎回決められるようにしていきたい」
――選手交代の際の左サイドハーフからバックにポジションが変更されたことについて
「元々サイドバックをやっていたが4日前くらいにサイドハーフに変更した。高3の時はサイドハーフだったが高1高2の時はサイドバックをやっていてサイドバックが元のポジション。サイドハーフで先発したがサイドバックが本職なので特に緊張することなくプレーすることが出来た」
――大学での目標
「1年生のうちからのスタメン定着や関東選抜、世代別の代表を目指していきながら4年生になった時にプロの道を進めるようにしていきたい」
――フリーキックはずっと蹴っているのか
「高校の時から蹴っていて去年のプリンスリーグで1得点。先輩が右利きのキッカーだったので位置的に先輩が左利きの自分に蹴っていいよと背中を押してくれた。コースは狙い通り」
――ロングスローはどれぐらい投げられたのか
「手前のポストぐらい。元々投げられたがアントラーズユースの方針で使わなかった」
――駒大で1番飛距離が出るのか。
「後半から出てきた塚原舜介(経4)の方が飛ぶと思う。」
――今後自分の特徴を磨いていきたい感じか。
「自分の強みをもっと伸ばしていきたいからこの大学を選んだ。中学(鹿島アントラーズノルテ)、高校で同じチームだった2つ上のセンターバック小針宏太郎(経3)が2年生から試合に出ていて去年のインカレの決勝にも出ていてそうなりたいと影響を受けた」
――サイドハーフ、サイドバックどちらで勝負したいか
「国体ではセンターバックだったのでユーティリティ性を自分の武器にしている」
――次節に向けて
「1年生としてのフレッシュさをチームにもたらせると思う。先輩方に引っ張ってもらうのではなく1年生にしか出来ないことをガツガツやっていきたい」