DATE:2017.11.08教員新刊紹介
『ミュオグラフィ ―ピラミッドの謎を解く21世紀の鍵』
文学部歴史学科の 大城 道則 教授の共著が出版されました。
タイトル:『ミュオグラフィ ―ピラミッドの謎を解く21世紀の鍵』
丸善出版 ¥3,000(税別)
宇宙から降り注ぐ高エネルギー素粒子のミュオンやニュートリノなどを使って透視撮影する技術が注目されている。
なかでもミュオンを利用したミュオグラフィ(muography)という透視技術は、厚さ1キロの岩盤をも通り抜ける高い透過力と、高密度の物質にぶつかると粒子が増減したり進行方向を変えるといった性質を利用して、巨大な構造物の内部測定への応用が期待されている。
とくに火山、断層、古代遺跡や原子炉内部など、人間が直接観測しづらい場所(対象物)における調査に適しており、多くの実績も残している。
本書では、ミュオグラフィを用いて、最終的にクフ王のピラミッドと並ぶギザのもう一つの大ピラミッドである、「カフラー王のピラミッドの重さを計る」という、これまで誰も試みてこなかった問題に挑戦する。
そこから得られた知見や情報から、ピラミッド研究に対する新たな可能性、そしてミュオグラフィ自体の持つさらなる可能性を指し示す。