DATE:2022.06.15教員新刊紹介
『空海『三教指帰』 桓武天皇への必死の諫言(かんげん)』
仏教学部の 藤井 淳 教授の新刊が出版されました。
タイトル:『空海『三教指帰』 桓武天皇への必死の諫言(かんげん)』
慶應義塾大学出版会 ¥2,400(税別)
空海が命を賭した書――。官僚を目指していた空海が大学を辞め、二十四歳で著した『三教指帰』は、儒教、道教、仏教を戯曲形式で比較し、仏教が最上であることを親族に説得する「出家宣言の書」とこれまで理解されてきた。本書は、激動の時代背景や神話・伝承、『日本書紀』などの歴史書と照らし合わせ、『三教指帰』執筆の隠された意図に迫る。稀代の専制君主・桓武天皇に対する憤りと古来、天皇に仕えてきた祖先への誇り―。両者に引き裂かれた若き空海が、命を賭して伝えようとしたのは何か?