秋季リーグ戦 "逆転の駒澤"最終戦を勝利で終える!
厳しい残暑が続く中、2023年秋季関東学生卓球リーグ戦の後半戦が9月12日から14日にかけて所沢市民体育館で行われた。前半戦では昨年度優勝の日大に勝利し、流れに乗っている駒大。四年生は秋季リーグをもって引退となる中、堂々の五位でリーグ戦を終えた。結果、インタビューは以下の通り。
戦評
第三試合 対筑波大戦
秋季リーグ第三試合 対筑波大戦 | |||
---|---|---|---|
駒大 |
●3-4○ |
筑波大 | |
1 | 相楽 将 | ●0-3○ | 鈴木 笙 |
2 | 白山 遼 | ●1-3○ | 三浦 裕大 |
3 | 清野 晃大 | ○3-1● | 大関 雄太朗 |
4 | 木村 飛翔・白山 遼 | ●2-3○ | 三浦 裕大・田原 翔太 |
5 | 木村 飛翔 | ○3-1● | 田原 翔太 |
6 | 加藤 渉 | ○3-2● | 松本 光史 |
7 | 管 琉乃介 | ●1-3○ | 佐藤 祐人 |
9月12日に行われた第三試合の相手は筑波大。先陣を切った相楽将(営3)はチームに勢いをもたらしたいところだったが、終始相手に圧倒されストレート負けを喫してしまう。
2番手の白山遼(経3)はお互いに1ゲームずつ手にした後、第2、第3セットではどちらもデュースの大激闘の末に敗れ、この試合を落とす。
3番手は日大戦でチームを勢いづけた清野晃大(経4)が貫禄の勝利をみせ、4番手の木村飛翔(商3)・白山ペアにバトンを渡した。よい流れでバトンを受け取ったが、最終ゲームまでもつれ込む接戦を制すことができず、敗戦。
後がなくなった駒大は2台進行となった5番手木村飛翔(商3)、6番手加藤渉(経2)を勝利し、筑波大に同点まで迫ると最終試合は期待の1年生の管琉乃介(経1)に託される。最後まで気迫のこもったプレーを見せるも一歩及ばず敗北。3-4の接戦を制すことができず、筑波大に敗れた。
第四試合 対明大戦
秋季リーグ第四試合 対明大 | |||
---|---|---|---|
駒大 | ●1-4○ | 明大 | |
1 | 木村 飛翔 | ●0-3○ | 手塚 崚馬 |
2 | 清野 晃大 | ●0-3○ | 宮川 昌大 |
3 | 前川 祐輝 | ●0-3○ | 飯村 悠太 |
4 | 木村 飛翔・白山 遼 | ○3-1● | 宮川 昌大・山本 歩 |
5 | 白山 遼 | ●0-3○ | 松田 歩真 |
同12日に行われた第四試合の相手は有望選手を多数擁する強豪校の明大。駒大はインカレ団体で明大に敗れている。1番手から3番手まで全員がストレート負けを喫し、苦しい試合展開。
後がなくなった駒大は4番手の木村・白山ペアに望みを託す。第1ゲームはデュースまでもつれ込む接戦を落とすも、息の合ったプレーを見せ3ゲーム連続でゲームを連取、圧倒的な力で勝利。巻き返しを図りたい駒大であったが、5番手の白山が第2、第3ゲームはデュースにもつれ込む接戦を決めきれずにストレート負けを喫す。終わってみれば1-4と完敗でインカレ団体での雪辱を果たしたかったが叶わなかった。
第五試合 対中大戦
秋季リーグ第五試合 対中大 | |||
---|---|---|---|
駒大 | ○4-2● | 中大 | |
1 | 管 琉乃介 | ○3-2● | 小松 隼大 |
2 | 白山 遼 | ●2-3○ | 前出 陸杜 |
3 | 清野 晃大 | ●1-3○ | 坂田 修 |
4 | 木村 飛翔・白山 遼 | ○3-2● | 小松 隼大・米倉 勝 |
5 | 加藤 渉 | ○3-1● | 谷本 凌 |
6 | 木村 飛翔 | ○3-1● | 菊地 慎人 |
翌13日に行われた第五試合の相手は中大。中大はインカレ団体で3位入賞の強豪校である。
駒大の1番手はここまで勝利の無い管。第1ゲームを6-11と落とすも第2、第3ゲームの接戦を気迫のこもったスマッシュでものにする。流れに乗った第5ゲームでは終始相手を圧倒。1部リーグで念願の初勝利を掴んだ。
続く2番手の白山は第1、第2ゲームを連取するも、その後の3セットを連取され勝ち切ることが出来ない。
第四、第五試合からは規定により2台進行。ダブルスでは木村・白山ペアが2ゲームを連取されるも、力強い攻撃で巻き返し逆転勝利。5番手の加藤渉(経2)も危なげなく3-1で王手をかける。
対中大戦の勝利に王手をかけて臨む駒大の6番手はダブルスで勝利した木村。お互いが1ゲームずつ手にすると、相手を寄せ付けない卓球を見せ、カウント3-1で駒大にとって大きな一勝を手繰り寄せた。
第六試合 対早大戦
秋季リーグ第六試合 対早大 | |||
---|---|---|---|
駒大 | ●0-4○ | 早大 | |
1 | 清野 晃大 | ●1-3○ | 杉本 和也 |
2 | 白山 遼 | ●0-3○ | 濵田 一輝 |
3 | 丹羽 良 | ●1-3○ | 磯村 拓夢 |
4 | 木村 飛翔・白山 遼 | ●1-3○ | 濵田 一輝・徳田 幹太 |
同13日に行われた第六試合の相手は早大。駒大は中大戦での勝利から流れに乗りたいところだ。
1番手はここまで2勝2敗の清野。第1ゲームと第2ゲーム後がなくなった第3セットでは11-5で勝利し意地を見せるも、第4ゲームを9-11と競り負け、敗戦となった。
2番手の白山の相手は濵田一輝。濵田は卓球のプロリーグであるTリーグに参戦している。相手の力あるショットの前に終始苦戦を強いられ、ストレート負けを喫してしまう。
3番手には期待の新人である丹羽良(商1)が出場するも、早大の勢いを止められず、1-3で敗れた。続く4番手の木村・白山ペアも敗れ、早大に0-4と完敗。Aクラス入りを目指す駒大にとって、悔しい敗戦となった。
第七試合 対日体大戦
秋季リーグ第七試合 対日体大戦 | |||
---|---|---|---|
駒大 | ○4-3● | 日体大 | |
1 | 白山 遼 | ●1-3○ | 笠井 埜衣 |
2 | 加藤 渉 | ○3-2● | 熊谷 楓希 |
3 | 管 琉乃介 | ●0-3○ | 泊 航太 |
4 | 木村 飛翔・白山 遼 | ○3-0● | 芦澤 慶音・泊 航太 |
5 | 清野 晃大 | ○3-0● | 廣田 遼太朗 |
6 | 木村 飛翔 | ●0-3○ | 芦澤 慶音 |
7 | 相楽 将 | ○3-2● | 遠藤 唯夢 |
最終日の14日に行われた第七試合の相手は日体大。この試合が4年生にとっての最後のリーグ戦であると同時に、勝利すると1部残留が確定する大一番である。駒大は1番手に白山を起用した。声を何度も張り上げる気合いの入った卓球を見せるも、1-3で敗北となった。続く2番手には加藤が出場。第1、第2ゲームがともにデュースとなる大接戦となり、お互いに1ゲームずつ手にする。続く第3ゲームは11-6で勝利するも、第4ゲームは6-11で落とす白熱した展開。早くもスタンドの応援に熱がこもる中、最終ゲームは11-8で競り勝ち、フルセットまでもつれ込んだ激戦を勝利した。流れに乗りたい駒大ではあったが、3番手の管がストレート負けを喫してしまう。しかし、逆境を跳ね返すのが今年の駒大である。4番手の木村・白山のカットマンペアが貫禄のストレート勝ちを収めると、続く5番手の4年生の清野もストレート勝ちで続いた。まさにチームを背中で引っ張る勝利であった。しかし、6番手の木村は日体大・芦澤の気迫のこもった卓球に圧倒されストレート負け。秋季リーグの行方は相楽に託されることとなった。試合はフルセットまでもつれる大激闘。2-2で迎えた最終ゲームもデュースまでもつれ込んだが、最後は気合いで接戦を制し、相楽は膝をコートにつきながら吼えた。駒大は4-3で勝利し、昇格後のリーグ戦にして1部残留を決めた。
インタビュー
◆長﨑隆志監督
――後半戦を振り返っての感想
「前半戦で日大に勝利した後だっただけに、後半戦スタートの筑波戦の負けはチームを一瞬で重い雰囲気にした。その後の明治にも完敗だったため、非常に難しい空気があったと思う。後半戦のキーポイントになったのは翌日中大戦のトップで出場した管の魂の試合だと思う。中大に負けたら下位リーグ2部への降格圏になってしまうという展開だっただけに、管の気持ちの入った試合はチームを蘇らせてくれた。最終日は勝敗により、5〜7位(7位は2部リーグとの入替戦)の可能性があり、秋リーグで1番プレッシャーがかかる試合になってしまった。試合前のミーティングで皆にはここまで来たら最後は気持ちだ、と話していた。まさか3-3ラストでマッチポイントを握られてから逆転勝ちできるとは。チームとしての精神的な体力は限界だったので、入替戦なしで来季の1部リーグを確定させることができたことはチームにとって大きな意味があると思っている」
◆尾中翔英(営4) 主将
――後半戦を振り返っての感想
「前半戦から後半戦まで10日間も空いていて選手のモチベーションを保ったりすることが難しくそこは一人一人の選手をしっかりみてどうすればいいのかを考え調整してきた。試合ではルーキーの管が1部初勝利を掴むことができて勢いをつけさせてあげられたことが本当に嬉しく管自身も自信に繋がったと思う。加藤も4勝を挙げてくれて大事なところでは全部勝ってくれたので1年で大きく成長してくれたのが嬉しかった。白山と木村は自分が2年生の頃から駒澤の大黒柱として支えてくれて今回もダブルスで大活躍してくれて頼もしく、白山木村には支えてくれて本当に感謝しかない。清野は同期の中で唯一出場していて今回も3勝と助けられて同期に清野がいてくれて心の底から良かった」
◆清野晃大(経4)
――後半戦を振り返っての感想
「後半戦では、自分自身1勝しか出来ませんでしたが、チームとして2勝する事が出来て良かったです。2勝した試合は後半戦まで、もつれ込む接戦を制する事が出来て本当に良かったです」
◆白山遼(経3)
――後半戦を振り返っての感想
「前半戦から少し時間が空いてからの後半戦だった。体力的にも精神的にももう一度ここからという気持ちで望むことができた。3日間、5試合全てシングルス、ダブルスの2点で出場した。結果としては良い事ばかりではなかったが、後ろのベンチの仲間、監督、観客席の仲間、マネージャーに本当に本当に支えられて最後まで戦えたので良かった」
◆木村飛翔(商3)
――後半戦を振り返っての感想
「後半戦も前半戦と同様に駒澤のチーム力を活かした戦いができたなと思う。競り合いになった試合もそうでなかった試合もチームが一丸となって戦えたことが今回の5位という結果に繋がったのかなと思う」
◆加藤渉(経2)
――後半戦を振り返っての感想
「後半戦は3試合出場して3勝することができた。特に筑波大戦はとても苦しい試合であと1点で負けてしまう場面でも諦めずにチームの応援で逆転することができて良かった。その後もしっかり勝つことができて少しはチームに貢献できたかなと思う」
◆管琉乃介(経1)
――後半戦を振り返っての感想
「後半戦を振り返って、まず中央大学戦で1番で勝つことができチームにいい流れを作れたのは本当に良かった。また団体戦としても中央大学に勝てたことは大きな自信になったと思います。ですが、筑波大戦では7番で自分が負けてしまいチームを勝たせることが出来ず、申し訳ない気持ちがあった。それが中央大学戦の勝利に繋がったと思います。1年生で7番を経験できたことはとても貴重な経験になった。どの場面でも勝てるような力をつけてリベンジしたい」
◆相楽将(営3)
――後半戦を振り返っての感想
「後半戦を振り返って、チーム一丸となって上位を目指す事ができて結果がついてきたのだと感じた」