【紙面連動企画】大倉監督「色々なところで反省点があった」リーグ戦事後インタビュー
東都大学野球春季リーグ戦を終えて、駒大硬式野球部の大倉孝一監督(59)にインタビューを行った。
☆大倉監督
――リーグ戦を終えて
「3位ということもあるし、最後は混戦の中入れ替え戦に行かなければならなかったというのもあるし、色々なところで反省点があった」
――その反省点とは
「ピッチャーの方は、経験の浅い2年生をいっぱい(つかわせる)という前提で組み立てて、そっちは頑張ったのかなと。ただ得点する能力という打線のつながりがやっぱり弱かったというのが勝敗にでてきた」
――中大とのカードを終えて5位と、残留にむけて非常に厳しい戦いが続いていたと思うが、そのときの心境は
「心境というか、それは最下位に回らないほうがいいから、勝たなくちゃいけないという当たり前の気持ち。ただ、勝たなくてはならないというのは同じ事なので、とにかく、やらなければならないことをやっていこうというところ」
――そのとき、与倉主将にはどんな声掛けをしたか
「与倉というかチーム全体に、とにかく思い切っていくと。萎縮してもなにも結果は出ないし力んでも出ない。プレッシャーを感じたところでなにか結果が出るというものではないので、とにかく目の前の一戦を、勢いを出して試合終了まで戦っていこうということは何回も伝えた」
――昨季優勝校の国学大から連勝で勝ち点をもぎとったことについて
「昨年優勝したからとうのは一切関係ない。とにかく目の前の一戦一戦を戦っていくということに集中した」
――福山投手ではなく、2年投手陣を先発として積極的に起用した意図は
「頭数として、当然福山を中心に他のピッチャーの準備を3月のオープン戦の時にしてきた。福山プラス2年生たちがリーグ戦を戦うメンバーだという想定の中で、あとは調子と対戦相手のバッター陣を見ながらの起用法ということ。なので、福山をおいて2年生を使ったということではなく、福山を含めてどう回していくかというのが今回のかたちになったということ」
――大分で開幕を迎えたことについて、調整は難しかったか
「難しいというよりも、大分でやる、球場は土のグラウンド、寮ではなく宿泊先から球場入り、というようなあらゆる情報に対してアジャストしていく、準備をしていくということをやったということ。難しかったかという感覚はあまり感覚として残っていない。やらなくちゃいけないことを想定して準備をしただけ」
――大森選手が首位打者とベストナインを受賞したことについて
「選手として首位打者を獲るということは立派なことだし自信にもなることだと思う。ただ大森に関しては途中経過。この経験を生かして次に繋げていくという途中だが、結果として首位打者というのは自信にしてほしい。チームとしてもそういうメンバーが出たというのは嬉しい」
――大森選手自身になにか直接伝えたか
「これといって特にはないが、とりあえずよかったねと。ただ本人としても理解しているとは思うが、できなかったことがいっぱいあったと思う。本人としては嬉しいけど次に向けてという意識だと思う」
――リーグ戦で得られた収穫は
「2年生のピッチャー陣が経験をしたとこと」
――逆に課題は
「いっぱいある。これからやらなくちゃいけないことは、その2年生ピッチャー陣が経験した中で次の課題を潰していく。配球やカウントが取れる変化球だったりというところがある。野手の方では、守備の方はエラーがなかったので引き続き高いレベルをキープしなければならないのだけれども、バントや、もっと意識の高い走塁をもっと詰めていく必要があると思う」
――リーグ戦時、『捕手には今までずっと配球のことを言ってきた』と言っていたが、普段から捕手にはそういった話をするのか
「去年から岩本(捕手)を使い出したが、2年生で経験もないし、まだまだ覚えるということを去年からずっとやっていること。キャッチャーの配球はどのボールを選ぶかだけではない。一球一球の間合い、試合がスムーズに運んでいるところなのか時間をかけなきゃいけないところなのか、どういう声掛けをピッチャー含め野手にしなくちゃいけないのか、あとはキャッチャー自身の動き、というところを含めて『リード』。そういうところを事あるごとに、色々な情報を渡してきている」
――春リーグ戦でのMVPを選ぶとしたら誰か
「えー(笑)3位とはいえ入れ替え戦を目の前にしていたので、MVPはいないよね(笑)」
――今後期待する選手は
「野手ではキャッチャー岩本には期待する。やっぱりウエイトが大きいのでね。ピッチャーは2年生ピッチャー陣みんな。エーアン、髙井、東田あたりにはみんな期待しています」