陸上競技部

DATE:2023.05.13陸上競技部

唐澤2年ぶりの日本人トップ!伊藤も8位入賞―関東インカレ

第102回関東学生陸上競技対校選手権大会が5月11日から14日にかけ、相模原ギオンスタジアムにて開催されている。駒大は1500m、5000m、10000m、ハーフマラソンに出場。1日目は1500m予選と10000m決勝が行われ、10000mでは唐澤が2年ぶりの日本人トップの4位入賞を果たした。結果、インタビューは以下の通り。

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日本人トップでも悔しさが残る唐澤(撮影:大塩希美)

◆男子2部 1500m 予選3組目
順位 名前 タイム
8着 大和田貴治(地2) 4分04秒89
◆男子2部 10000m タイムレース決勝
順位 名前 タイム
4位 唐澤拓海(市4) 28分26秒83 ※日本人トップ
8位 伊藤蒼唯(政2) 28分30秒34
12位 赤津勇進(現4) 28分32秒94

◆戦評

<1500m3組目>
最初の400mの通過が68秒とスローペースな入りで、集団は大きな団子状態になり、難しいレース展開となった。大和田はかなりアウトコースの2レーンを走ることになり、約500mのところでは、つまづく場面も見られた。ラスト1周で、急にスピードが上がると対応することができず、予選敗退となった。

<10000m2組目>
レースは留学生が引っ張る形でスタート。3人は集団の中ほどに位置し、基本は唐澤、伊藤、赤津の順でレースを進める。集団のペースの上げ下げが激しく、徐々にこぼれ落ちていく人が増える中、最後まで離れることなく走り続けた。ラスト600m、唐澤が仕掛けて前に出ると先頭は5名に絞られ、最後は組4着でゴール。伊藤、赤津は最後の仕掛けに対応できず、それぞれ8着、12着でレースを終えた。

◆唐澤拓海

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(撮影:中西真雪)

――今日の調子は
「1週間前のポイント練習を前回の記録会(4月22日の日本体育大学長距離競技会 兼 第1回NCG)の疲労で外してしまったので、正直自信はなかった。走るからには最低限日本人トップをとろうという気持ちで走った」

――目標、レースプランは
「目標は日本人トップ。留学生が多かったので、ついていってラスト500~700mでスパートをかけて勝ち切るというプランだった。2000mくらいから差し込みがきてしまい、無駄な動きが多くなった。そこが敗因だと思う」

――走りを振り返って
「何度かきつくなり、もう無理だとも思ったが、負けるわけにはいかないという気持ちもあった。最低限日本人トップが取れてよかった。3番以内に入れなかったことは情けないなと感じる」

――レース前に監督やコーチから何か言われていたか
「留学生が多いので、留学生にはしっかりついていくように言われていた。しっかり留学生にはついたが、厳しい戦いだったと思う」

――雨が降り気温も低かったが、何か影響はあったか
「特にない。雨は降っていたが、集中していたのでそこまで気にならなかった」

――前回出場時(2年前の関東インカレ)も同じ日本人1位という結果だったが、前回とは気持ちの変化はあった
「前回は練習がかなりできており、自信もあった。今年は練習ができ始めた段階で、練習を積んできた貯めがなかったのでしんどい戦いになるだろうと思っていたので、日本人トップをとれてよかった」

◆伊藤蒼唯

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(撮影:中西真雪)

――今日の調子は
「復帰戦ということもあって、練習の状態を見る限りでは悪くなかったが、あまり距離を踏めていなかったので正直不安のある中でのレースとなった」

――けがをしてからこの関東インカレまでどのように練習してきたか
「最初は本当に歩くことしかできないぐらいの状態だったが、焦ることなく落ち着いてやることが大事だと思った。痛み自体はすぐ取れたが、ジョグに移行してからは体力も戻っていなかったので、そこからはかなり時間がかかった」

――今日の目標やレースプランは
「組の半分近くが留学生の選手で、まずはその選手たちにどこまでチャレンジできるかというのを個人では目標にしていた。大学の代表として出る以上、入賞を最低条件として狙っていた。8番にはなったが、ちゃんと入賞はできたので、そこは合格点だと思う。レースが終わってから監督に『(ラストの1000m)2分40秒切って上がってこないと上の選手とは戦えない』と言われたので、これからはそういったところもひとつ目標にして頑張っていきたい」

――今日の走りを振り返って
「ペースの上げ下げがかなりあるレースだった。今までとは違う内容で、自分の中ではかなりきついレースになった。大学の代表として出ていたということもあり、諦めずに最後の最後で今までの中では(ラストのラップが)一番速い上がりでできたので、そこは良かったと思う」

――レース前には雨が降り、気温も低かったが、コンディションに左右されることはあったか
「高校までは気象条件によって、自分がうまく走れないこともあった。大学に入ってきてからは、トップの選手たちは条件が悪かろうが良かろうが関係なくレースを進めてタイムを出しているので、自分もそういうものに左右されないようにはなってきてるのかなと思う」

――今年度の目標は
「昨年度は三大駅伝が箱根1本しか走れなかった。正直、地元であった出雲は走りたかったが、力及ばずということになった。今年は5000m、10000mのトラックの自力もつけた上で三大駅伝をすべて走りたい」

◆赤津勇進

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(撮影:中西真雪)

――今日の調子は
「今年初めてのトラックレースだった。そこに合わせるのに必死で、(調子が)本当に合っているのか不安が残った状態だった」

――今日の目標、レースプランは
「監督からもラスト勝負だと言われていたので、7000、8000mを耐えて、ラストの勝負をできればいいと思っていた」

――走りを振り返って
「ちょっと着いていくのに必死で精一杯だった。位置取りが上手くいかなかった。自分の余裕を持った走りというのができなかった。上手く力を発揮できなかった」

――位置取りというのは
「自分のペースに合った位置」

――アップの時間には雨が降っていて、レースもとても寒かったが、そのコンディションはどうだったか
「アップも重点的にやっていたので、そこまで気にはならなかった」

◆藤田敦史監督

――10000mの3選手の走りを振り返って
「唐澤は直近の日体大記録会でも27分台を出して、力がだいぶついてきてという中での、この記録だった。唐澤に関してはとにかく外国人と勝負して表彰台というところを目指していた。伊藤と赤津はまだまだ練習が途上の段階なので、どのくらいやれるかというところ。その中でも3冠を達成しているチームの代表として入賞を目標にスタートしていた。
実際は唐澤が4着、伊藤が8着ということで2人入賞することができたが、唐澤に関してはもう少しレース展開を上手くやれていれば表彰台もしくは優勝も十分見えていたレースだったので、少しもったいなかった。それは多分本人も反省しているところなので、復帰して間もないここから感覚をしっかり戻し、もっと高いところを目指してやっていくといいと思う。
伊藤と赤津に関しても、まだまだ練習が途上の段階ながら、記録的な部分では走ることができたかなと思う。他の(唐澤以外の)日本人学生に負けたという点は、三冠を達成したチームとして、これでよしとするわけにはいかない。彼らにも今後高いレベルを目指してやってもらいたい。
今日の中ではある程度走れた部分はポジティブにとらえてもいいと思うが、3人ともこれで満足しているようでは困る。今後もより高みを目指してやることが大切だろうと思う」

(執筆者:宮澤希々、中西真雪)

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